AD HOC MORALIST

人間らしい生き方をめぐるさまざまな問題を現実に密着した形で取り上げます。

カテゴリ:反ライフハック > 朝食

もう20年近く前の秋の初め、西日本の某地方都市に仕事で行き、ホテルに泊まったことがある。

 翌日の朝、もうろうとしたまま、朝食をとるため食堂に行った。(朝食つきのプランだった。)地元資本の貧寒としたホテルの食堂で、これもまた何となく貧しげなセルフサービスの朝食をとって席につき、ボンヤリと周囲を眺めていたとき、今でも忘れられない光景を目にした。

sushi-188531_1920
 すぐ横のテーブルで、高齢の夫婦が、私よりも先に食堂に来て朝食をとっていた。彼らは二人とも、それぞれ1つの大きな皿に料理を盛りつけ、これを箸で食べていたのだが、その同じ皿の上には、コッペパンが載っていた。料理は箸でとるとしても、コッペパンは手でちぎって食べるだろうと思ってぼんやりと眺めていたところ、その二人は、相次いでコッペパンを箸でつまみ、そのまま口に運んだのである。

 これにはさすがに 驚いて、目がいっぺんに覚めた。

 あれから今まで、いろいろなホテルに泊まり、いろいろな飲食店で食事したが、コッペパンを箸で食べる客は見たことがない。 

 ステーキ、カレーなどを箸で食べるというのは見たことがある。ケーキを箸で食べるという知り合いもいた。だから、少しくらいのことでは驚かない。それでも、パンを箸で食べる光景には違和感を覚えた。

 本人たちのつもりとしては、パンはコメの代用品であり、主食だから箸で食べるのに何の不都合もないということなのだろう。(「パンは主食」というのは、本当は正しくないのだが、ここでは問題にしない。) 

 それでは、ステーキやケーキは箸で食べる日本人が一定数いるのに、なぜ箸でパンを食べることには違和感を覚えるのか。理由はいくつか考えられる。

bread-1238384_1920
 まず、パンは、箸でちぎることが難しい。したがって、一口サイズにあらかじめ切り分けられていれば、箸で食べることに違和感はないかも知れない。

 さらに、欧米では、パンはステーキが食べものであるというのと同じ意味で「食べもの」と見なされているか、少し微妙である。パンというのは、料理の添えものであって、伝統的なヨーロッパの食卓では、いわば「食べられるカトラリー」として扱われてきたと言うことができる。したがって、16世紀以降、イタリアから始まってフォークがヨーロッパに普及し、手づかみの食事が姿を消す過程でも、パンについてだけは手で食べる習慣が残ったのは、食卓での位置づけが曖昧だったからであるに違いない。「パンは主食」が間違いであるというのは、こういうことである。もっとも、日本では、パンは「主食のようなもの」として扱われてきたから、このような見方は当てはまらないかも知れないが。

 実際、いくら日本人でも、 ピッツァを箸で食べることはないのではないかと思うが、それは、ピッツァがパンに似ているからであると考えることができる。また、ハンバーガーやサンドイッチを箸で食べるというのも、聞いたことがない。(もっとも、前に書いたことが正しいとすると、一口サイズのサンドイッチなら箸で食べる日本人がいる可能性はある。)

Oatmeal

 オートミールは健康食なのに、スーパーで買ってきたものを表示どおりに水やミルクで煮て、ハチミツや砂糖やジャムをかけて食べると、どうしても「あの」独特のにおいが気になって食欲が失せるという人は多いと思う。

 「あれを朝食の定番にしているイギリス人の気が知れない」とか「さすが世界で一番食事のまずい国で生まれただけのことはある」とか言いたくなるかも知れない。 

 しかし、オートミールの「あの」においは、実は、特に強いにおいではないから、パッケージに書かれたとおりに食べるのをやめれば消えてしまう。

 コロッケやハンバーグに入れたり、固めて焼いてみたり(=つまり、グラノーラ) 、複雑な方法はいろいろあるが、ここでは、もっとも単純な方法、一工程だけの方法を書く。

 すなわち、

 

 多めの水で表示どおりに煮たあと、
カップスープのもとを入れて混ぜる

 というのがその方法である。

 「あの」においは消えて、歯ごたえのあるおいしいお粥になる。

 つまり、甘くしないで食べるということである。 

tomato-166954_1920
 もともと、オートミールはお粥(ポリッジ)として食べるものなのだから、カップスープで味付けしても不都合なことなど何もない。

 シリアルと同じように甘くしなければという強迫観念など捨ててしまえばよいのである。

 慣れてきたら、スープの種類に合わせて具材を刻んで追加して味を工夫してもかまわないが、とりあえずカップスープのもとを入れて混ぜるだけで、オートミールの「好感度」は劇的に 向上するはずである。 

 なお、カロリーの点でも食感の点でも一番無難なスープはオニオンコンソメである。

 もともと、オートミールを加熱することで「とろみ」が出るから、ポタージュやコーンクリームだと、「とろみ」がつきすぎる可能性がある。

 水が不足していると、スープを投入しても溶けてくれない可能性もある。 

 それから、中華スープや卵スープなどのフリーズドライ製品は、そのままオートミールに投入しても十分に溶けない。あらかじめ お湯に溶いてからオートミールと混ぜることをすすめる。

↑このページのトップヘ