Japan Air-Self Defense Force Air Show



北ミサイル 日本のEEZにまた着弾 北海道西方沖 防衛省が残骸を捜査中:イザ!


 北朝鮮がまたミサイルを発射した。「憲法9条を改正すればこんなことは起きない」などと言うつもりはないが、前回のミサイルが排他的経済水域に落ちたことを考えると、今回のミサイルにまったく対応できなかった――もちろん、事後にはいろいろとやっているが――ことは、やはり憲法のせいなのかも知れないと思わずにはいられない。

 ところで、国家というのは、外からの脅威に対して国民の安全を守ることが最低限の役割であり、これが果たせない場合、国家とは言えない。これは政治学の常識であるばかりではなく、世界の常識でもある。

 もちろん、海外で日本人が事件や事故に巻き込まれたり、テロの標的になったりすることがあり、これを完全に防ぐことは不可能であろう。しかし、今回のミサイルへの対応を見ていると、政府は、国内にいる日本人の安全すら本気で守るつもりがないのではないかという疑念を抱かざるをえない。これは、一つの国家が他国に対してとる態度ではないと私は思う。(もっとも、日本は、北朝鮮を国家として承認していないから、日本から見ると、北朝鮮は「国」ではないことになる。)

 いずれ、北朝鮮は、ミサイルを飛ばすであろう。ことによると、ミサイルは、領海、いや、領土のどこかに着弾するかも知れない。そのとき、わが国は、これに対して反撃するのであろうか。それとも、相変わらず抗議したり非難したりするだけなのであろうか。そして、どこまでひどく国民の安全が脅かされれば、わが国は、まともな仕方で反撃することができるようになるのであろうか。

 今回の件は、法的にはともかく、素朴な常識に従うなら、「有事」と呼ぶのに十分な事態であったと私は思う。それなのに何もしなかった政府が、次の機会に何かをすることは、ことによると対して期待できないのかも知れない。